角刈り
「信五信五信五信五ぉ~!」
が泣きながらヒナに飛びついた。
って、何で!?
「おーぉ?ちゃん、どないしたん?」
村上さん?
何で笑顔で抱きしめてはるんですか?
「ヒナ?は俺のカノジョなんやけど?」
牽制してみる。
「知るか」
即、敗退。
「ちょぉ、、何でやねん。何で泣いてんねん」
ってか、何でヒナに抱きついてんねん。
「キミくんがね、キミくんがね」
え?俺?
「ん?ヨコがどないしたん?」
ちょぉ待てや。
俺、何もしてへんで。
何でが泣いてんねん?
「キミくんが気持ち悪い~!」
「はぁ!?」
何やそれ!?
俺が気持ち悪いて?
「そんなん、今に始まったことちゃうやろ?」
村上さん?
それはひどいんちゃいます??
「そぉだけどぉ」
って!
肯定すな!!
「なんやねん二人とも。俺、気持ち悪くなんかないて!!」
なんでそんな言われなあかんねん!
「うっさい、ボケ。あっちいっとけ」
何でヒナに俺のカノジョから追い払われなあかんの?
「で?何がそんなに気持ち悪いんや?」
ヒナが優しく話しかけたら、が泣きやんだ。
何でやねん。
「角刈り」
「はぃ?」
思わず声を漏らしてしまった。
さすがの村上さんも固まってまっせ。
「っていうか、それって今更ちゃう?」
今まで傍観していたすばるが口を開いた。
「角刈りにしたん、半年くらい前やろ?嫌やったらもっと前に言うんちゃうの?」
あ、確かに。
「だって、実際に見たの初めてなんだもんーっ!」
はぁ?
「横山さん、半年もをほったらかしにしてはったんですか?」
渋谷さん、顔が怖いです。
「ちゃうて!!」
力一杯否定させてください。
「ちゃんと何回か会うたもん!確かに忙しゅうて、あんまり長い時間は会えへんかったけど!」
「でも、帽子かぶってたもん!」
力一杯が叫んだ。
っていうか。
帽子ですか?
「見なくて済んだもん!」
なんか、その言い方ひどくないですか?
「あれか。ヨコの角刈りは思わず涙が止まらなくなるくらい気持ち悪いから目の前から消えて欲しい、と。」
ヒナ、それは、いくらなんでも言い過ぎちゃいますか?
さすがの俺でも傷ついちゃうよ?
「その通りなの!!!」
ぐはっっっっ!
肯定?
そこは肯定なの?
は俺のカノジョじゃなかったっけ?
うわ、ホンマ涙でそう。
「ほな、ヨコと別れたら?」
渋谷さん、だから、言葉が痛いんですけど。
「・・・・・・それは、違うかな」
!!
!!!
よかった。
俺、見捨てられてないんやね?
「別に、彼氏のままでもいいの。角刈りじゃなくなれば」
てか、ホンマに角刈り嫌なんやね?
何でそんなに嫌やねん。
「ただね」
が言葉に詰まる。
何や?
何を言うつもりなんや?
「気持ち悪くなるほど似合ってないから、髪型戻るまでは会いたくないの!!!」
なんじゃそりゃぁぁぁぁ!
「意味分からんし!」
マジで。
「だけどね、私だって、一応キミくんは彼氏だから、会いたくないわけじゃないのよ?」
「いや、それ、どっちやねん」
さすがのヒナも混乱中らしい。
「帽子かぶってくれてれば、会ってあげてもいいよ?」
なんでそんな上から目線?
「今、目の前におる角刈りはどうなん?」
すばるの言葉にはっとする。
せや。
俺、今、帽子とかかぶってへんやん。
「だから信五に泣きついてたんじゃない」
そういえば、泣きやんでからこっち見てないですね。
ひどすぎる。
「ぼ、帽子かぶったら平気なんやな?」
って、帽子はどこや?
俺、今、もってへんで!?
「俺のは貸さへんで」
そういったすばるの頭にはニットキャップ!
「それ、かせ!!」
「今、嫌やて言うたやろ!」
「そんなこと言わんと!な?」
だって、帽子かぶらな、がこっち見てくれへん。
「私、今日は帰るから」
え?
「早いな」
うわ。
ヒナに先に言われてもうた。
「だって、これ以上角刈り見たら、本気で気持ち悪くなりそうなんだもん」
ぐぁ。
超ストレート。
重量級?
「次に会うときには、ちゃんと帽子かぶっててね」
の背中から聞こえる声は・・・・・・超本気くさい。
そんで、ホンマに帰りだすし。
「帰る前に、一つだけ聞いてもええか?」
ヒナが、に向かって言った。
「何?」
「なんでそんなに角刈りがいやなん?」
うん。
確かに。
何でや?
「単純よ。全然似合ってないから」
抑揚のない声で言い捨てて、は去っていった。
「・・・・・・おまえ、大変だな」
すばるが、俺の肩をポンっとたたいてしみじみと言った。
あとがき
「拝啓、父上様」終了当時の話www
古くてごめんなさいww
途中まで書いて眠ってた原稿発掘しましたw