サイフ



 私には可愛い弟分がいる。
「ねーねーっ!今日は何食べに行くの?」
 アイドルの笑顔が目の前にある。
 二宮和也。
 憎き片思いの相手。

「ごはん、美味しかったね」
 満足げな笑顔。
 かわいい。
 が。
「たまには自分で払いなさいよ」
「えー?」
 コレがコイツの正体。
 サイフすら持ってこないおごらせ魔。
 でも、笑顔が見たくて、会いたくて、ついつい一緒に遊んじゃう。
「ね、家までタクシーで帰りたいんだけど」
 私に向かって両手が差し出される。
「タクシー?」
「うん。タクシー」
 アイドルは笑顔で攻撃してくる。
「電車じゃダメなの?」
「電車?俺が?」
 笑顔をかけらも崩さない。
「そう、電車」
 タクシーと電車じゃ交通費が雲泥の差だ。
、俺を誰だと思ってるの?」
「二宮和也」
「わかってんじゃん」
 相変わらずの笑みでプレッシャーをかけてくる。
「俺、嵐なんだけど」
 有無を言わせない態度。
 目が「アイドルを電車で帰らせるとか怖いこと言うはずないよね?」と言っている。
 もう、勝てない。
「分かったわよ」
 コイツといると私のサイフからお金がどんどん飛んでいく。
「じゃぁ、また遊ぼうね」
「うん」
 返事を反射的にしてしまう。
「次は和食が良いなv」
 ムカツクくらいの笑顔でおねだり。
「私がお金出さないって言ったらどうする?」
 勢いで言ってしまった。
 ある意味、告白。
 コイツはおごってくれる人間としか遊ばない。
 私がおごらないって言ったらどう反応するか。
 一番酷なのは「遊ばない」って答え。
 それって、本当に金ヅルとしてしか見られてないってことじゃない。
はそんなこと言わないでしょ?」
 笑顔を全く崩すことなく言い返してきた。
 確信犯だ。
 コイツ、私が払わないはずないって分かってる。
 もしかして、私のこの気持ちも?
「またね」
 私を置き去りにして、おごらせ魔は去っていった。



あとがき
えと、「HEY!HETY!HEY!」を見たら書きたくなったんです。
おごらせ魔なニノ!
ニノだから許せるって感じですね。
つうか、オチがねーよ!オチ!!wwww