Happy Birthday



「いいな!?2月20日は絶対家にいろよ!!」
 突然かかてきて、一方的に切れた電話。
 ったく、剛ってば、何考えてんだろ。
 その日は剛の誕生日だよね?
 家にいろって、いつ来んのよ?2月20日は私、家から一歩も出られないわけ?もう、勝手なんだから。
 とか何とか考えつつ、鏡を覗けば顔が笑ってる。
 そうよ。嬉しいわよ。
 だって、剛が前もって家に来る日を予告するなんてめずらしいことだし。いつもは突然『今から行く』って、たった5文字のメールを送ってから数十分後に現れるだけなんだもん。
 これで、剛と一緒に誕生日が過ごせそうだってことは分かったわけよね。
 プレゼント買いに行かなきゃ。それから、手作りケーキの材料も買わないと。

 2月20日木曜日。
 朝起きて日光を浴びる。
 今日になった瞬間、剛にバースデーメールを送ったのに返信はない。きっと忙しいのだろう。
 窓の外には、剛によく似合う光。青空。
 私は気分良く朝食の仕事をする。
 ピンポーン♪
 現在、朝7時。
 こんな時間にやって来る訪問者に心当たりは一人だけ。
 玄関へ向かう。
「Happy Birthday!!」
 ドアを開けながら言った。
 ドアの向こうに立っていたのはもちろん剛。
 満面の笑み。
「よかった~っっ☆」
 剛が嬉しそうに言う。
「どうしたの?」
 ちょっと驚いて聞いた。
「だって、オマエには、メールでも電話でもなくて、今日一番にあって祝って欲しかったんだ」

 剛は今日一日オフをもらってた。
 だから、二人でケーキを食べて、プレゼントを渡して、それから、剛が24歳になって初めてのキスもした。
 誰にも邪魔されない、二人きりの幸せな時間を過ごした。

 24歳の剛も愛してるよ。



あとがき
なんだか、よく分からない話に…。
こういう幸せがあっても悪くはないんじゃないかと思うのです。