Happy Birthday



 今日は、何の日か分かっているけれど。
 なんだか照れて言えない。
「健くん」
「何?」
 いつも通りな健くんに、言葉が続かない。
「飲み物取ってくるけど何がいい?」
 結局、どうでも良いことを口走る。
「つめたーい麦茶かな」
「了解しました♪」
 努めていつも通りな私を演じてみる。
 こんな調子じゃ、今日中に言い出せないかも知れない。
 麦茶をグラスにつぎながら、思わずため息。
 勇気出さなきゃだよね。
 今日という日はもう、来ないんだし。
 グラスを持って健くんのトコに戻ったら、電話中。
「そうそう、俺、今日誕生日」
 携帯で話している相手に向かっていっていた。
 あぁ、また、誰かに先こされちゃった。
 私も言いたいのに。
 私が帰ってきたのに気づいた健くんは、話を手短に済ませて携帯をたたんだ。
「麦茶アリガト」
 微笑む健くん。
「お誕生日オメデト」
 麦茶を渡す時、自然と口から出ていた。
 言ってて自分で驚いた。
 今まで散々躊躇っていたのに、こんなに簡単に言えるなんて。
「アリガト」
 さっきとは違う笑顔で健くんはこっちを見ていた。
 言うの、遅くなってごめんね。
 お誕生日おめでとう。



あとがき
今年は全体的にハピバ小説が更新遅くなってますね。
本当にすみません。(汗)
健くん、お誕生日オメデト~!!!