彼女の欲しいもの



「コレ欲しい」
「はぁ?おたく何言ってんの?」
 がいきなり雑誌を指した。
 それは、俺のページで。
「コレ、欲しい」
「コレって…。衣裳は俺のじゃないっつーの」
 もう、わけわかんねーよ。
 坂本くんと俺とで久しぶりに遊んでたらコレだよ。
 こいつ坂本くんと同じペースで飲んだりするから相当酔ってんだよ。
 俺は飲めないから素面。
「あたしはコレが欲しいの!」
 は聞く耳もたず。
 何なんだよ。
「知らねーよ。ったく」
 わけわかんねー。
「言ってやるなよ」
 坂本くんが俺の横で酒を飲みながら言う。
「どうせ何かあったんだろ?ストレス、コレで発散できるならそれでいいんじゃないか?」
「俺のストレス溜まるっつーの」
「あはははは」
 坂本くんが笑う。
 きっと坂本くんは、何でこんなにが酔ってんのか知ってんだろうな。
 はもともと坂本くんの友達なわけだし。
 だからって、俺に相談してくれねーのもちょっとシャクっつーか。
 俺の方が年下だから余計話しにくいのかもしれねーけど。
「コレ!欲しいんだってば~っ!」
 壊れてるよ。
「あーもう!わかったよ!同じの買ってきてやるよ!どれが欲しいんだよ!」
 諦め。
 が指したのは…腰のあたり。
「おい、ドレだよ」
 シャツ?ベルト?パンツ?
「コレだってば」
 …俺の顔?
 思いっきり指す場所変わってんじゃん。
「何?わけわかんねー」
「コレが欲しいの」
「は?」
「私は剛が欲しいの」
 の目が、俺を捉えた。
 酔ってる。
 は間違いなく酔ってる。
 だけど、嘘を付いてる目じゃない。
 …マジなのか?
「おい、剛。顔、真っ赤だぞ」
 坂本くんがさらりと言う。
 え?赤いの?
 マジ?
 てか、俺何でこんなに動揺してんの?
 心臓バクバクいってんだけど。
 何で?
「剛が、欲しい」
 ウソだろ?
 何だよ。
 冗談だろ?
 俺、のことが好きなのか?
「…?」
 名前を口にしてみる。
「好きだよ、剛」
 の言葉。
 嬉しかった。
 やっぱり俺、が好きなのかもしれねぇ。
「俺も、好きだよ」
 応える。
 は幸せそうな笑顔を残して、寝た。
 何ソレ。
「お前、カッコイイな」
 坂本くんが笑ってる。
「うっせー」
 あー、もう、マジ顔が熱いし。
「送っていってやれよ」
「ああ」
 言われなくても送っていくさ。
 でもコイツ、目を覚ましたときには忘れてんだろうな。
 俺に告ったこととか。
 ついでに、俺が告ったことも。
 まぁ、の気持ちも分かったことだし、もう少し恋人未満の状況を楽しんでみようかな。
 わざとジラしてやんの。
 どうよ?
 明日から、覚悟しとけよ?



あとがき
はい。またよくわかりませんが、深く考えないようにして下さいな。
俺様剛つんwithまーでした。(謎)