足音



 怖い。
 怖いよ。
 助けて。

っ」
 家に帰ったら、博が来ていた。
「あれ?博、今日は早かったんだね」
「オレのことはいいの。ちょっとこっちにおいで」
 博が怒った表情で私を見ていた。
 これといって、思い当たるフシはなかった。
、女の子がこんな夜遅くに一人で外歩くんじゃないの」
 全然理解できなくて。
「危ないでしょ?何かあったらどうすんの?」
「別に大丈夫だよ。私、歩いて5分のコンビニに行っただけだよ?」
「近所でもダメなの!」
 真剣な顔で博は言う。
 だけど、私は受け流した。
「はいはい気を付けますー」
、絶対だよ?」
「もう分かったてば!」

 少しも分かっていなかった。
 博の言葉無視して、コンビニに行った。
 行ってしまった。
 後悔。
 コンビニを出たところから、人が後ろを付いてくる。
 怖い。
 コンビニの前で話し込んでた男の人3人。
 歩幅が私と同じで、ずっと足音が聞こえ続けている。
 後から付いてくる。
 どうしよう。
 怖いよ。
 たまたま、なのかもしれない。
 たまたま私が歩くのと同じ方向に幼児があるのかも知れない。
 それだけなのかもしれない。
 だけど。
 怖くて、怖くて。
 どうしよう。
 どうしたらいい?
 ごめんね、博。
 私、バカだね。
 博が言ったとおりだね。
 距離なんて関係なくて。
 怖いことは起きるんだ。
 一人で外に出ない方がいいんだ。
 怖いよ。
 すごく、怖いよ。

 突然、携帯が鳴る。
 足を止めずに、鞄から携帯を取り出す。
 博だ。
「…もしもし」
 なんとか、声を出した。
?今どこにいるの?また部屋にいないじゃん』
 少し、怒ったような声が耳に届く。
 博の声を聞いただけで、涙がこぼれた。
「ひろしぃ」
?どうした?何かあったのか?』
「コンビニ出たところから、男の人が3人後ろ歩いてるの。関係ないのかも知れないけど、怖いよぉ」
 博が黙った。
 きっと、怒ってるんだ。
 博の言ったこと、無視したし。
 私が悪いんだし。
 足音は続いてる。
 博の声は聞こえない。
 嫌だよ。
 もう、嫌だよ。
 怖い。
 怖いよ。
 助けて。

 前方から、人が走ってきた。
っ!」
 私の目の前で止まる。
 私も、足を止める。
 博だ。
 博が、息を切らして立ってる。
 片手に携帯。
 私の耳元にある携帯と、繋がったままの。
「大丈夫?」
 優しく抱きしめてくれる。
 足音は、私たちの横を通り過ぎていった。
 やっぱり、関係ない人だったんだ。
 涙が次から次から溢れてくる。
 気持ちが声にならない。
 声が出ない。
「もう、平気だよ」
 頭の上から降ってくる声。
、オレがついてるから」
 優しい。
「…ごめんなさい」
 なんとか、声になった言葉。
 だけど、小さすぎて。
 博には届かなかったかもしれない。
「帰ろうか」
 博の声に私は頷いて、身体を離す。
 離れたことに、少し不安を覚える。
 そしたら。
 博が、私の手を握ってくれた。
 テレパシーみたいに、私の気持ちが届いたのかな?
 博の顔を見た。
 すごく、優しい笑みを浮かべて私をみてる。

 ごめんね。
 ありがとう。

 ありがとう。



あとがき
意味がわかんないです。わかんないね。何か文句でも?(逆ギレ
おいらは背後に人がいるのが嫌いです。
ゼブラーマン状態です。(何