君と手をつないで
君と手をつないで歩いていこう。
ずっと、一緒にいよう。
この手を一生離さないから。
愛してる。
昼の街をと歩く。
手をつないで歩く。
「結構バレないもんだねぇ」
俺が普通に街を歩いていることに驚く。
「ね?言ったでしょ?」
胸を張る俺。
だけど小声。
「大きな声さえ出さなきゃバレないんだよ」
そう。
声さえ出さなきゃ大丈夫。
逆に言えば声を出しちゃったらアウトってことだけど。
と手をつないで街を歩く。
普通の恋人みたいに。
こんな幸福を味わえる人が羨ましかった。
俺には出来ないと思ってた。
もそう思ってたみたい。
でも、不可能じゃないってことは分かってたんだ。
普段街を一人で歩いてるとき、バレないし。
だけど、他の誰かと歩いていたらかなりの確率でバレる。
なんでだか分かんなかったんだけど、最近分かった。
声のせいだったんだ。
俺の声って特徴的らしくて、すぐ分かるんだって。
友達がそう言ってた。
だから、今日は喋らない。
喋っちゃいけない。
そのかわり、普通の恋人の気分が楽しめるんだ。
だけど、何も話さないでいると不安で仕方ない。
だから手をつなぐ。
君の手を取って、一緒に歩く。
「、愛してるよ」
他の誰かに聞こえないように、の耳元で囁く。
は嬉しそうに微笑んで、俺の手を強く握る。
俺も手を握り返す。
幸せ。
君と僕の普通の幸せ。
多分、これからもなかなかデートできないと思う。
会うことさえままならないかもしれない。
普通の幸せなんて、そうそう手に入らない。
だけど、君と歩いていきたい。
手をつないで歩いていきたい。
ずっと手をつないでいたい。
普通の幸せとか、自由とか。
そういうのは手に入らないかもしれない。
君に与えられないかもしれない。
愛してる。
愛してる。
だから、手をつないで歩いていこう。
一緒に歩いていこう。
ずっと、一緒にいよう。
あとがき
また、よくわかんないですね。
なんか、ほのぼのした健ちゃんが書きたかったんですけど…。
違いますね。違いますな。