未完成方程式1
「よぉ!剛」
楽屋の扉を開いて入ってきたのは、相方の光一やなくて長ちゃんやった。
「久しぶりやなぁ」
「だよなー」
僕の向かい側に座った長ちゃんは、何かを企んどるような顔をしとった。
「何や?」
妙にニヤニヤしとる長ちゃんが気色悪ぅなって言った。
「んー?それがさぁ、剛にもちょっと協力してもらおうと思ってー」
「何をや?」
長ちゃんのことだから、光一がらみなんやろうけど。
「実はさ、光一のことなんだけど」
ほら、やっぱりな。
「アイツ、一目惚れしたんだぜ」
「は?」
あの光一が?
「すっげー可愛い子でさ。って言っても俺の友達なんだけど」
「へぇ」
光一が一目惚れして、長ちゃんも可愛いって言うくらいやから、相当可愛いんやろうなぁ。
「まぁ、俺の友達って時点で人間性っつーの?そういうのは保証されてるわけじゃん?そんで、容姿が光一好みだったりしたもんだからさー」
「ふーん。でも、そんなら長ちゃんが光一の為にひと肌脱ぐだけでええんちゃいますの?」
僕の協力が必要だなんて少しも思えへんのやけど。
「それがさぁ、そいつ、って言うんだけど、剛のファンなんだよ」
「そらありがとうごさいます」
「だからさ、剛に会わせてやるって言って、二人の所に連れてくるからさ。上手く二人っきりにしてやってよ」
長ちゃんが両手を会わせた。
「まぁ、ええけど」
「マジで!?サンキュー!!」
長ちゃんは、めっちゃええ笑顔で。
ホンマ、友達思いのええ奴や。
「じゃぁさ、の都合の良い日聞いてみるから。二人が同じ仕事の日に連れてくるな!」
「うん、分かった」
長ちゃんに返事したら、楽屋の扉が開いた。
「お?ベイベー来てたんか?」
光一やった。
「うん。剛にのこと話してた」
長ちゃんは光一に向かってにんまり。
「一目惚れなんやて?」
僕の言葉にバツが悪そうに光一は長ちゃんを睨む。
「剛、OKだって」
そんな視線を無視して長ちゃんは会話を続ける。
「ありがとな、頼むわ」
光一が言った。
本気なんやろな。
一目惚れや言うのはびっくりしてもうたけど。
「そら、大切な相方の為ですから?」
人を好きになることが出来た光一を応援してやりたいと思った。
あとがき
V6サイトのくせに、Kinki長編始めちゃいました!
お付き合い頂けると幸せです。