Choice5
<森田剛>
欲しいものがある。
。
妹みたいなやつ。
今の俺にとって、たった一人の女。
今、一番欲しいもの。
だけど、手に入りそうにないもの。
体だけじゃなくて、心も欲しいと思った女。
いや、むしろ、体よりも心が欲しいと思った女。
だから、手が出せない。
奪ってしまいたいのに。
俺のものにしたいのに。
には、手が出せない。
大切なんだ。
が大切なんだ。
信じられねぇ。
俺にそんな感情があるなんて。
今まで味わったことのないもどかしさ。
知らなかった感覚。
すべて、のせい。
を好きになったせい。
ただ、欲しい。
それが、こんなに苦しいなんて。
切ないなんて。
恐いなんて。
冗談じゃねぇ。
俺がこんなに臆病になるなんて。
この俺が。
きっと、こんなに俺を狂わせるのはだけだから。
前にが泣いてる姿、一度だけ見た。
あの時の気持ち、言葉にならない。
苦しくて、息ができなかった。
死ぬより辛かった。
原因は俺だった。
女の不始末。
昔の女が俺と仲よさそうにしてたを傷つけた。
ひどく汚い言葉で。
今までいろんな女と付き合ってたのに、にだけ。
多分、あの女は気付いたんだ。
俺が珍しく本気だってことに。
だから、が憎かったんだろう。
だからって、を傷つけるのは許せなかった。
俺の知らないところでは耐えてた。
俺は全然気付かないで、と一緒にいた。
一緒に遊んだ。
恋人じゃないから堂々と連れ回した。
やっかみとか、嫉妬とか、俺は理解できなかったから気付かなかった。
苦しかったはずだ。
辛かったはずだ。
だけど、は何も言わないで俺と遊んでた。
偶然、俺はあの女がに耳を塞ぎたくなるような言葉を浴びせているのを見た。
足が動かなかった。
あの女は言いたいだけ言って去って行った。
俺がいることに気付かないまま。
頭の中、真っ白で。
それから、聞こえてきたのは嗚咽。
が泣いていた。
俺はどうすることもできなくて、ただ立ち尽くしていた。
がその場所を去っても。
ずっと。
もう、二度とあんなは見たくない。
笑っていて欲しい。
もし、を強引に俺のものにしようとしたら、どうなるだろう?
の笑顔は、二度と見れないかもしれない。
もし、が俺のことを愛してくれたとして、付き合いはじめたらどうなる?
あの女だけじゃない。
他の女だって、もしかしたらファンだって。
ならばいっそ、このままで。
の笑顔が見れなくなるくらいなら、ずっとこのままの関係でもかまわない。
を愛してる。
あとがき
剛君です。はい。実は書いたのまーくんに続き2人目だったという…。
だけど、UPは年齢順だったり。
てか、この剛君は遊び人らしいです。私の中の剛君はそうでもないんだけど。(おい)