sweet baby4



が、いなくなった」
 健は声を絞り出した。
「…は?」
 昌行は間の抜けた声を出す。
「いなくなったんだ」
「いなくなったって…お前。喧嘩でもしたのか?」
「…ううん。つい2週間前に合ったときは何もなかったんだ。いつも通りだったんだ。いつもと同じだったのに…」
 健は頭を抱えた。
 しばらく黙り込む3人。
「本当に、同じだった?」
「…長野?」
 博は健に真剣な顔を向けている。
「ねぇ、本当にちゃん、本当にいつもと同じだった?」
「長野くん…?」
「何もないのにちゃんが健の前からいなくなると思う?そんなわけないだろ。何も気づけなかったんだね、健は」
「長野!そんな言い方ないだろ!?」
 昌行が声を荒げる。
「分かってるんだ。僕だって分かってる。僕が何も気づけなかっただけだってこと」
 健は寂しそうに笑う。
「でも、でもさ。は、僕の前から黙って消えたりする人間じゃないと思うんだ」
「そうだよな…。ちゃんが健の前から黙って消えるなんて考えられないよな…」
 昌行も健と共に考え込む。
「でも、ちゃんが健の前から何も言わずにいなくなった。これは現実だよ?」
 博はそう言って立ち上がった。
「長野?」
「俺、帰るよ。健がこんな状態のままじゃ埒あかないし。話もどうせ進まないだろうから」
 言い捨てて博は玄関へ向かう。
 健は黙り込んでしまった。
「おい!待てよ長野!!」
 昌行は玄関まで博を追っていった。
「お前、おかしいぞ?いつも誰よりも冷静に物事判断してるお前が、何でそんなに熱くなるんだよ?」
「そんなことないよ」
 靴を履きながら博が答える。
 決して振り替えようとはしない。
「…何か知ってんのか?」
 博は何も言わない。
「おいっ!」
 振り返った博と昌行の視線が一瞬だけぶつかった。
 無表情の博は、そのまま玄関から出ていった。



あとがき
健くん不幸~!いや~ん、博こわ~い。(爆)
なんだか、これから先博は2重人格っぽいですよ。(え)
やたら長い話になりそうなので強制終了考慮中です!?