失恋1
俺の中の何かが壊れてしまった。
笑えない冗談。
たった一人を失うだけで、俺の世界は白く塗りつぶされた。
他の色が混じることを決して許さない白。
信じられないけど。
それほど大切な人だった。
ケータイが鳴る。
いや、鳴っていた。
いつからかは分からない。
とにかく、鳴っていることに今気付いた。
相手が誰かなんて、どうでもよかった。
ただ、なんとなく。
なんとなく通話ボタンを押した。
沈黙。
少しして、声が聞こえた。
『剛?』
女の声。
だけど、求めていたのとは違う声。
『今から会わない?』
返事はしない。
何を言えばいいのか分からない。
いや。
声が出るのかさえ分からない。
もう、長い間声を出した記憶がない。
『じゃぁ、剛のとこに行くから』
俺が何も言わないでいると、そんな言葉が聞こえた。
どうでもよくて、そのままでいた。
いつのまにか。
ケータイはツーツーと同じ音を繰り返していた。
あとがき
一年ぶりの更新です。
ごめんなさいw
これ、初めは「蝶」っぽい感じで頑張ってたんですけど、このペースで書くととんでもなく長くなるので強制終了する予定です。
はい、相も変わらず最後まで書いてはいません。
多分6話くらいで終わる予感はしているので、おつきあい頂けると嬉です。