03. 



 私には彼氏になって欲しい人がいる。
 だけど。
 きっと、私なんかじゃ釣り合わない。
 だけど。
 好きな気持ちは、ずっと胸の中で燻っている。

「ねーねー、ちゃん」
 健くんの声がした。
「なぁに?」
 振り返ると、私の好きな人が見えた。
 今日もめちゃくちゃカッコイイ。
ちゃんってコンサートでいつも坂本くんのうちわ持ってるよね」
 どきっとした。
 だけど、冷静に応えなきゃ。
「うん。だって、坂本くんのファンだし」
 そう、ファン。
 坂本くんのファンだったのにな、私。
「そっかー、じゃぁさ、ボクたちの中で彼氏にしたいなーって思うのは誰?」
「えぇ?」
 健くんはどうしてこんな核心を衝くような質問をしてくるの?
 困っちゃうよ。
「だってほら、ファンってあこがれでしょ?彼氏にしたいってのは現実的な意味じゃん?」
 その通りだと思う。
 だけど、言えない。
 こんなタイミングで告白?
 ううん。
 きっと告白にすらならない。
「そ、そうかなぁ……」
 ちらりと、好きな人を見た。
 私のことなんて、関心ないみたいだ。
「坂本くんが目の前にいたんじゃ言いづらい?」
 頷いた。
 だって、こんなところで告白したくないよ。
 玉砕するって、分かってるのに。
「大丈夫、聞こえてないって」
「で、でも……」
 そういう問題じゃないよ。
 こんな思い、誰にも言えない。
「じゃぁ、ボクにだけ教えてよ」
 健くんの耳が近づいてきた。
 言えない。
 言いたくない。
 だけど。
 言ってもいいのかな?
 絶対かなわないって、分かっているけど。
 何かが変わるかな?
「あのね……」
 言ってしまえば、楽になるのかな?
「剛くんがスキ」



あとがき
短いですが、これにて終了です。
てか、中途半端!!
結局剛くんは主人公好きなのかわかんねーし!
はい、書いたの私です。
ごめんなさい。
おつきあい頂き、ありがとうございました。
次の作品いつになるかなぁ……。