夕日
夕日が真っ赤だった。
それだけは、しっかり覚えてる。
「なぁ、俺たち付き合い初めてもう3年なんだな」
昌行が慣れた気怠さの中で言った。
「そうだっけ?」
昌行が何て言ったのなんか、ほとんど理解していない状態で、私はなんとなく返事をした。
「…覚えてないのかよ」
拗ねたような声が返ってくる。
「覚えてるよ。今月の…いつだっけ?」
頭が働かない。
「やっぱ覚えてねぇじゃん」
あー、もう。どっちでもいいよ。
「なぁ、約束覚えてるか?」
「約束?」
「俺がに告白したあとにした約束」
約束?
何を?
昌行が、何か言ってた。
夕日の中で何か。
何て言った?
思い出せない。
あの時こと、ほとんど覚えてないもん。
昌行に告白されたことがうれしくて、信じられなくて。
思い出せないよ。
「ひでぇ。、覚えてねぇの?」
「…」
昌行が何か言ってたことは覚えてるけど…。
「いいよ、もう。が覚えてないなら。無効にするから」
「えっ?」
何を約束したの?
「でもさぁ、普通こういうのって女の方が覚えてるもんじゃねぇの?」
「あのね、昌行」
こんなこと、恥ずかしくて言いたくないけど。
「何だよ」
昌行が、拗ねてるから。
「あの時のこと、ほとんど覚えてないんだ」
「…は?」
あ、軽く魂でてる。
「あの時ね、昌行と一緒にいることがうれしくて、信じられなくて、頭のなか真っ白だった」
昌行は眉間に皺を寄せて私の話を聞いてる。
「私が覚えてるねのは、夕日」
「夕日?」
「今まで見たことないほど真っ赤な夕日」
すごく、きれいだった。
「それだけは、覚えてるって?」
「そう。夕日を背に微笑む昌行だけは、忘れない」
「…え?」
「あの時の昌行、もう、何も考えられなくなるくらいきれいだった」
昌行に微笑む。
「約束、その時にしたんだよね?」
「あ、ああ」
「あの時、昌行が眩しすぎて、声が耳に入ってこなかったの」
釈然としない感じの昌行。
「ずっとずっと好きだよ」
昌行の唇に自分の唇を重ねる。
「覚えてなくてごめんね」
「…」
昌行が、ぎゅっと抱きしめてくれる。
「ねぇ、何を約束したの?」
昌行はゆっくり微笑む。
「ん?秘密」
「いじわる」
「覚えてないが悪いんだろ?」
…確かにそうだけど。
「いいんだ。もう」
あのときみたいな笑顔で昌行が言う。
「約束、叶ってるから」
「え?」
叶ってる?
「俺だけの、思い出だな」
「昌行?」
「が覚えて無くてもいいんだ。恥ずかしいし」
「そういうこと言われると気になるじゃんか」
頬を膨らましてみる」
「かわいくしても、おしえないからね?」
あら、ばれてら。
「愛してるよ」
「うん。わたしも」
昌行と口づけを交わして、微笑み合った。
それから、そのまま幸せな夢の中へ溶けていった。
あとがき
まーくんとまったりらぶらぶしてみたかったのですが…。
あーもう、何書いてんだか。