別れ



「ねー、まーくん」
 その日、唐突には言った。
「ん?なに?」
「なんかね、別れようかと思ってたりするんだけど」
「はぁ?」
「ね、どう?」
 まさか、本気でそんなことを言っているなんて、思いたくなかったけど。
 は、もう、いない。

 電話するのは苦手。
 メールはもっと苦手。
 だけど。
 オレなりに頑張って携帯を触っていたつもりなんだ。
 誰よりも、を愛していたのは本当だから。
 確かに、仕事は忙しい。
 だけど、出来るだけと一緒にいたつもり。
 オレなりには、努力してたんだ。
 それとも、嫌われるようなことをした?
 いや、理由なんて腐るほどあるんだけど。
 迷惑だって、たくさんかけた。
 わかってたんだ。
 わかってるけど。
 だけは、失いたくなかったよ。
 我が儘言ってくれてもよかった。
 が望むなら、出来る限り応えたかった。
 だけど、は何も言わなくて。
 当たり前に、オレの側にいて。
 当たり前にオレの隣で微笑んで。
 我が儘なんて、言わなくて。
 そして。
 の初めての我が儘。
「別れて欲しい」
 オレは、どうしようもなかった。
 いつものようには笑顔だった。
 理由は答えてくれなくて。
 だけど、本気だってことは、分かった。
 それくらいは、わかるつもりだ。

、本気なんだな?」
 念を押すように俺は言った。
「うん。ゴメン」
 にっこり笑う
 キレイだった。
 今までオレが見た、どんなよりも。
 オレの、知らないがそこにいた。
 もう、戻れないのだと。
 オレにも、分かった。
 と二人で居た時間は、二度と帰ってこないのだと。
「サヨナラ」
 そして、はいなくなった。

 、今、どこにいる?
 オレは、が全てだったよ。
 一生、忘れないから。
 それでも、オレは。
 一歩ずつ。
 進んでいく。
 変わっていく。
 今のオレなら、に言えるよ。
 ちゃんと、言える。
 あのとき言えなかった「サヨナラ」を。



あとがき
なんでだろ~??悲しい話書きました。許して下さい。
自分は何がしたかったんだろう?(謎