Jasmine -your favorite-



 日常が過ぎていく。
 別にそれは悲しいことじゃなくて。
 僕らにとって、こうしてゆっくりした時間はとても大切なものなんだ。
 なぁ、そうだろ?
 アイツに最後に会ったのは、いつだったろう。
 多分、一月くらい会ってなくて。
 だからって、泣いたりしない。
 僕らは、ちゃんとつながってる。
 ほんの少しの寂しさは拭えなくても、気持ちはそばにいる。
 久々の休日。
 天気がいいから、のんびり読書。
 ありふれているようで、貴重な空間。
 アイツがいたら、もっとよかったかな?
 今、何してるかな?
 忙しくないかな?
 考えたって答えは出ないけど。
 ふと、咽の渇きをおぼえて、淹れておいたコーヒーに手を伸ばす。
 ちょうどいい具合に冷めている。
 本から視線を離すことなく一口飲んで。
 だけど、手にした本は、実はあまり進んでなかったり。
 なんつーか、読書気分を味わいたいっていうか。
 たまには外で読むのもいいかもな。
 日光浴しながら。
 うん。
 そう思ったら、やりたくなってきた。
 早速ベランダへ。
 久々に見渡した。
 そりゃ、いつも植物に水をやったりはするけれど。
 ゆっくり眺めることなんてない。
 ふと、気づく。
 花を咲かせている植物がある。
 ジャスミンだ。
 確か、これ、アイツが好きって言ったから買ったんだっけ。
 咲いてるよ。
 何故か、アイツの満面の笑みが、脳裏をよぎる。
 ジャスミン、咲いてるよ。
 なんだか、すっげー、アイツに見せてやりたい。
 きっと、喜んでくれるはず。
 そんな気がした。
 電話、してみようかな。
 忙しいかもしれない。
 電話出てくれないかもしれない。
 それならそれでもいいじゃないか。
 アイツの声聞けるだけでも。
 他愛もない会話でも。
 僕ら、幸せな気持ちになれるよね?
 本を置いて、携帯を開く。
 数秒とかからず、アイツの番号を呼び出す。
 コール。
 一回、二回、三回。
 出た。
「もしもし。ジャスミン、好きだったよね」



あとがき
一応、六人全員分のJasmine小説書く予定ではあります。
が、がんばるよ!w