「あれ、シゲルくんじゃん。どうしたの?」
「こそこんなトコで何してるんや?」
事の発端は街中で友人にバッタリ出会ったこと。
オムライス祭り。
とある祝日の夕方。
なんとなく街に足を運んで、そろそろ帰ろうかとお店を出たらシゲルくんとバッタリ。
この人ゴミだからなのか、周囲の人は気付いていない。
というのも、実は彼。芸能人だったりする。
「だからこっちのセリフだよー。仕事は?」
「そんなしょっちゅうしょっちゅう仕事でたまるかい。今日はオフ!」
一応気を遣って小声で訊ねると不服そうにそんな答えが返ってきた。
その言葉になるほどな、と思いつつ会話を続ける。
「そっか。今日はお買い物?」
「あぁ、なんか掘り出し物あらへんかなーって軽い感じでな。お前もか?」
「うーん、そんなトコかな。目的は無いんだけどね、暇潰しに。」
「そうかぁ。あれ、もしかして今帰り?」
「うん。あ、そうだ。」
「なんや?」
とっさにいいことを思いついた。
そんな私に驚いたような素振りを見せるシゲルくんを見て、ニヤリと笑ってみたり。
「ちょうどよかった。送っていってv」
「は?」
「やったー、電車賃浮いたーv」
「あのー?俺まだ送る言うてへんねんけど…。」
「(無視)こんなコトなら買い込めば良かったなー。」
「おーい。」
「あ、ゴメンゴメン。まだ買い物途中だった?」
「そうやなくて…はぁ。ま、えぇか。」
「♪~」
よし、大成功だ。
―――
「俺はお前の運転手ちゃうぞー。解ってるんやろうな?」
近くの駐車場に向かいながらちょっぴり不服そうに言うシゲルくん。
「もちろん!ほら、こうしてバッタリ会ったのも何かの縁だしさ。」
「まぁ、構わんけどなぁ。そうやなぁ、送ってったるから晩飯作ってやー。」
「え、食べてないの?」
「そりゃな。まぁ、どのみちに会わんでも家に帰るつもりやったけど。」
1人で外食ってのもなぁ、とぼやく。
「外食…そうや!」
「はい!?」
間髪入れずに何やらブツブツ言っていたシゲルくんが急に声を張り上げた。
そして、さっき私が彼にしたみたいにニヤリ、と笑う。
「よーし。飯食いに行くでー!」
「え?う、うん…。」
シゲルくんの勢いに押され、頷いた。
「それで?どこに行くの?」
導かれるままシゲルくんの車に乗って、シートベルトを締めながらそう切り出す。
当たり前のように前を向いているシゲルくんの表情はイマイチ読み取れないのだけど。
「あぁ…めっちゃ美味いトコや。」
「へぇ…シゲルくんがお店薦めるなんて珍しいね。」
純粋に食事を楽しむ気になっていた私にシゲルくんが「違う違う」と笑う。
「いや、店ちゃうねん。」
「え、どこ?」
「坂本家。」
「坂本…まーくん!?」
彼の口から出た名前で思い描いたのはこれまた友人。
「正解♪まぁ、『家』とか言うて彼1人暮らしですけど。」
「いや、そうじゃなくて…まーくんちで食べるつもりなの?」
「そうやー。金掛からんし、美味いし、話も出来る。お得感満載と違う?」
「そうだけどさー…連絡してあるの?」
「まさか。『突撃!坂本サンちの晩御飯』やるんよ。」
「ヨ●スケ~~~!?」
―――
そうして30分ぐらい車を走らせた頃。
私達はまーくんのマンションに着いた。
「…っていうかさぁ、そもそも今日まーくん居るの?」
「おるんちゃう?祝日やしオフやろ。」
「そういう問題!?」
「まぁまぁ。おらんかったら引き返してが作る、ってことでv」
「えーっ!やだよ今更。どうか、まーくん居ますようにっ!」
祈りながらまーくんちのインターホンを押すと、数秒後機械越しに「はい?」って声がして。
名前を告げると慌てたように廊下を走る音が聞こえた。
「?いきなりどうし…って、茂くん?」
突然の来客&意外な組み合わせに驚いているまーくん。
それもそうか。
「どうしたんだよ2人揃って…。」
その当たり前の問いに、シゲルくんと顔を見合わせる。
「せーの。」
「「『突撃!坂本サンちの晩御飯』。」」
「は…?なんでヨネ●ケさん?」
「いや、だから言葉の通り。」
「っていうかさっきのと言い、なんで坂本君もそっちに食いつくん…?」
「…それで?突然どうしたんだよ。」
「いや、さっき言ったみたいにね。」
「坂本君の手作り晩御飯をご馳走になろう、って目的でアポ無し訪問。」
シゲルくんと分担して事情を説明。
あまりの突飛な発言にまーくんは頭を抱えて溜め息をついていた(そりゃそうだ)。
「なんだよそのはた迷惑な企画。」
「「そこをなんとか!」」
「…もう拒否権無いだろうが。まぁいいよ?有り合わせで良ければ、だけどな。」
「「充分です!!!」」
「そうか。じゃあ入れよ。」
そう言ってまーくんが家の中へと招き入れる。
「「お邪魔しまーす!」」
こうして私達は晩御飯にありつけることが無事決定したのだった。
「あ、そういえば。」
「なに?」
靴を脱いでいると、まーくんが突然思い出したように口を開いた。
「実は今日先客も居るんだよ…。」
「え、そうだったの?な、なんか悪いな…。」
「いやー…別に問題は無いヤツだと思うけどなぁ。」
「坂本君、誰か来たんですかー?」
「「?」」
家の中から聞こえた聞き慣れない声に顔を上げるとそこに居たのは…。
「あれ、大野?」
「えっ、城島君!?」
あー、嵐の大野君だー(リアクション薄)。
「おはようございます!」
「いやいや、仕事やないんやからー。でもどうしたん?見慣れん組み合わせやけど。」
「あ、はい。実は坂本君の手料理をご馳走になる約束してて…今日実現したんですよ。」
説明をしながら城島君は?と聞き返す大野君。
「あぁ、一緒や一緒。俺らはアポ無しやけどなー。」
「俺ら…あぁっ!?す、すみません、初めまして、大野です!!!」
「あ、初めまして…です。」
先輩への挨拶に必死だったのだろうか。
ようやく(?)私に気付いたらしい大野君は慌てて自己紹介をしてきた。
その姿に思わず笑ってしまったり。
いいキャラしてるなぁ、この人。
そのやりとりを見てまーくんとシゲルくんが笑っている。
「そんなに慌てんでも…。」
「面白いよなぁ、お前。それより、早く入れよ。」
そういえば玄関先だった。
―――
「適当に座ってて。作ってくっから。」
リビングに通されると、まーくんはすぐにキッチンへ消えた。
「うん、待ってるー。」
「久しぶりですね、城島君。」
座りながら、そう切り出してくる大野君。
「そうやなぁ。」
「でも、知らなかったです。城島君にこんなキレイな彼女が居たなんて。」
「「彼女?」」
大野君のその言葉に思わずシゲルくんと顔を見合わせてみたり。
「ちゃうちゃう。は俺の彼女ちゃうよ。」
「え、そうなんですか?」
そんなに驚くことなんだろうか…?
まぁ、いきなり2人で来たらそう思うかもね。
「おい大野ー。なーに聞き捨てならねぇコト言ってんだよ。」
そう言いながら、キッチンからサラダの入ったボウルをまーくんが運んできた。
「すみません、何となく?」
「何となくってなんだよ。は友達、俺と茂くん共通のな。」
「そうなんですかぁ…。」
まーくんの説明にひどく納得したような大野君。
何故だ、観察してても飽きない。
「えっとー…じゃあ、改めてよろしくお願いします、さん。」
「こちらこそ、大野君。」
「滑稽やなぁ。」
少し黙っていたシゲルくんがそう言って笑う。
「笑うことないでしょー?」
「そうですよー。」
大野君と一緒に不満そうに文句を言いつつ、私達は他愛も無い話で盛り上がった。
「そう言えばさぁ、こんなに都合よくオフって重なるものなの?」
「さぁ?どうなんですかねぇ。」
「やっぱ祝日やからな~。休まんと。」
「…そういうものなの?」
「そういうもんちゃう?」
「休み過ぎても複雑ですけど…。」
「そりゃね。」
「お待たせー。完成だぞ。」
あれこれ話していると、キッチンからまーくんが戻ってきた。
手には美味しそうな、オムライス。
いい匂いが鼻をくすぐった。
「わぁーおいしそう!」
「すげぇ~。」
「さっすが坂本君。腕は落ちてないみたいやね?」
「当たり前だろ?」
そう言って得意げに笑うまーくん。
「サラダは各自好きなだけ取り分けてくれ。それじゃ、冷めない内に食え!」
「「「いただきまーす!!!」」」
みんなで同時に、まーくんお手製のオムライスを一口。
「…おっいし~~~!!!」
うん、美味しい。
まーくんって料理の腕プロ並なんだよねぇ。
羨ましい限りです。
「坂本くん、美味いっす!」
「そうか、よかった。」
大野君の言葉に笑って返すまーくん。
「やっぱ腕えぇよな。これ、もしかしてチーズ入ってる?」
「ご名答。隠し味…って当てられてるから隠れてないけどオリジナルで入れてるんだ。イケるだろ?」
「うん、かなり。」
「おいしーっ!」
「こんなのでよかったらまた作ってやるぞ。」
「本当ですかっ!」
「その代わり、材料買って来いよな。」
「…ぬかりないですね、坂本君。」
「まーくん私も!材料買って来るからさぁ、また食べさせて~~~っ!」
あまりの美味しさにそんなコトを言ってみたり。
「お前なぁ…お前は自分で作れ。」
「えーっ!食べたいよ、まーくんの手料理っ!」
「教えてやるから。」
「えーっ…。」
大野君とは違う返事でちょっと拗ねる。
「あ、それえぇな。そういえばの料理って食べたこと無いし。」
「え?」
ちょ、ちょっとシゲルくん思いついたように何言ってんの?
「そうなんですか?」
「あぁ。無いよな、そう言えば。」
「うぅぅ…。」
まーくんまで…。
「あ、じゃあ今度はさんが作ってくださいよv」
「はい?」
挙げ句の果てに何を言い出すんだ大野君!!!
「それえぇなvよし、次はのトコで食べさせて貰おうか~。」
「ですよね!坂本君直伝なら美味いこと確実ですよね。」
「そうだな…って、なんで加わってるんだ大野。」
「まぁまぁ、いいじゃないですかv」
よくないっつーの!!!
「「「ってことで、近い内ゴチになります(さん)!!!」
なんで、なんでそうなるんだ~~~~~!!!
奈緒のつぶやき
いかさん、ありがとうございます」!!
こんな放置サイトの三周年記念小説を書いて下さるなんて!!
リーダー三人とかおかしなリクしてごめんなさい。
大大大大大満足です♪