同窓会
「なぁ、何処にいくつもり?」
が部屋から出ようとすると、剛に腕を掴まれた。
「何処って…、もう時間だもん」
「何の?」
「昨日言ったでしょ?今日は同窓会があるって」
「まだ朝だよ?」
は時計を見る。
針は11:43をさしている。
「昼でしょ?」
少し剛の機嫌が悪くなる。
「どっちでもいいんだよ。そんなの」
剛は
を自分の方へ引き寄せる。
「私は幹事だから、早く行かないといけないんだってば」
「そんなの、俺には関係ねぇ」
剛が
を抱き寄せる。
「ちょっと、剛?」
「せっかく俺がオフなのに
は俺を置いていくんだ?」
「そんなこと言われても困るんだけど」
は剛の腕から逃げ出そうとする。
しかし、逃げられない。
「はじめに言ったよな?側にいろって」
剛は
を離そうとしない。
「私だって一緒にいたいけど…仕方ないでしょ?」
が呟く。
「仕方ない?」
「だって、前から決まってたし。私、幹事だし」
「何で幹事になんかなったんだよ」
「何でって…順番だよ。交代制なの。今回は私の番」
「ちっ」
剛が舌打ちする。
「ね、もう、行かなくちゃ」
「…」
剛は無言で、
をさらにきつく抱きしめる。
「…離してよ」
が態度では剛が解放してくれないと分かり、言葉にする。
「そんなに俺と離れたいの?」
「何言って…」
「別れる?」
剛が突然言った。
「はぁ?」
「俺、好きな女が側にいないのには耐えられない。
が俺の側にいられないんなら、別れる」
「ちゃんと側にいるじゃない」
は剛の目を見る。
「嘘だ。だって、同窓会にいくんだろ?」
「それとこれとは違うでしょ?」
「俺にとっては同じなの!!」
剛は少し、泣きそうな顔になっている。
「側にいてよ。どこにもいかないでよ」
剛はその不安を口にした。
「…甘えん坊」
が言葉をこぼす。
剛はうつむく。
「寂しがりや」
さらに言う。
事実を口にされて、剛は恥ずかしくなる。
「何がそんなに不安なの?」
は剛にたずねる。
「…」
「黙ってても分からないよ?」
は剛に微笑む。
「…同窓会なんだろ?」
「そうだよ」
「…昔の彼氏とかいるんじゃないの?」
は笑い出す。
「そんなこと気にしてたの?」
剛がコクリと頷く。
「今の私の彼氏は剛だよ?」
「分かってるけど…」
「それでも不安なの?」
「よりが戻る可能性だってゼロじゃないだろ?」
本当に不安そうに剛が言う。
「ないよ」
は優しく微笑む。
「私には剛だけだよ」
「…でも」
は剛にキスする。
「もう、本当に行かないといけないから」
「うん」
剛も仕方なく腕の力を緩める。
「行ってくるね」
もう一度剛にキスをして離れようとする。
「ちょっと待って」
剛はを
呼び止める。
「何?」
剛は
の襟元を少しずらしてキスマークをつける。
「俺のものだっていうシルシ」
剛が言う。
が微笑む。
「行って来るね」
「行ってらっしゃい」
剛が
を見送る。
「
、愛してる」
「私も。剛、愛してる」
が部屋を出ていく。
剛はただ、その背中を見ていた。
あとがき
まゆさんへの「キリ番100人目」小説です。
剛くん束縛系、しかし甘々。が、リク内容です。
全然束縛してない気が…。ごめんなさい。まゆさん。
脳が貧困なので、これが精一杯です。