携帯電話



 夢を見ていたのかもしれない。
 幸せな夢を。
 それが現実だと信じるにはあまりにも突然で。
 それが現実だと信じるにはあまりにもステキだった。
 あなたと出会えた。

 私に彼氏が出来た。
 名前は井ノ原快彦。
 信じられる?
 あり得ないって思ったでしょ。
 私もそう思ったもの。
 でも、どうやら現実らしいの。
 パソコンでメールチェック。
 電話で話すこともない。
 それは、私が携帯を持っていないせい。
 いのっちからメールが届いてる。
 彼氏だとかイイながら、メル友だった頃とあまり変わらない。
 遠距離恋愛ってのもあるのかもしれない。
 それに、いのっちに会ったのは告白された日だけ。
 ファンの頃だった私と何も変わらない生活。
 でも、毎日ラブメールのやりとりをしているのだけは真実。

愛する ちゃんへ。
元気?俺は元気だよ!!ソレが取り柄だからね。(笑)
すっごくすっごく ちゃんに会いたいー!!でも、俺も ちゃんも仕事が忙しいから無理だね。(T_T)
今日ね、 ちゃんにプレゼント買ったんだ!!何日かしたら届くと思うから待っててね!!俺的にはサイコーのチョイスだったりするんだけど…。
会えなくて寂しいけど、俺、 ちゃんのことマジで好きだから!愛してるから!!
それじゃ!また明日メール送るね!!
愛してるよ!!

 見てるこっちが恥ずかしくなるくらいに愛の詰まったメールをいのっちがくれる。
 私にとって、このメールが真実で、彼が言ってくれる事を信じていたいと思う。
 大好き。
 それは、いのっちと知り合うずっとずっと前からある気持ち。
 だけど、今の私にはもっと違う気持ちがあって。
 愛してる。
 V6の井ノ原快彦だけじゃなくて、一人の男の人として。
 いのっちを愛してる。

 いのっちから、小包が届いた。
 ドキドキしながら包みを開く。
 箱。
 最新型の携帯のパッケージ。
 クセのある字で書かれたカード。

Dear ちゃん
いつでも ちゃんといっしょにいたいけど、それが叶わないのなら、せめていつでも声が聞けるように…。
俺の番号とアドレスはもう登録してあるから。届いたらすぐに電話して。もし、俺がでなくても留守電残しといてねv
Fromあなたの愛しのダーリン♪

 涙が出た。
 嬉しくて。
 箱を開けて、携帯を取り出す。
 既に『Screaming!!』のストラップがついていた。
 あの人らしい悪戯に笑みがこぼれる。
 電話を掛けようと、携帯を開く。
 画面に『Darling』の初回特典のいのっちのシールが貼ってある。
 笑う。
 おかしくて。
 あの人らしくて。
 嬉しくて。
 幸せで。
 いのっちに電話する。
 コールが鳴って留守電に繋がるのを待つ。

「もしもし、 です。携帯届いたよ。ありがとう。…愛してるよ」



あとがき
もにょさんへのキリ番3200人目のリク小説です。
リク内容は前回のミラー番号リク「メル友」の続き。
駄。駄です。ごめんなさい。スランプなのか?(爆)