トモダチのトモダチ



~♪」
 仕事が終わってロッカールームで変える準備をしていたら、後輩が声をかけてきた。
 まぁ、後輩って言っても友達みたいなもんだけど。
「足変わらずスゴイロッカーだねぇ」
「そぉ?」
 私のロッカーは見事にV6仕様にカスタマイズされているのだ☆
 雑誌の切り抜きとかペタペタ貼ってあるの♪
「で、何の用?」
「そうそう! に会わせたい人がいるの~」
「へぇ。どんな人?」
「私の友達なんだけど、もう、絶対 に会わせなきゃって感じの人なの~♪」
 …分かんない。
 どんな人なのよ、私に会わせたいって。
 私に会わせなきゃって感じの人ぉ?
「でねー。その人ちょっと忙しい人で、今からなら会えるみたいなんだけど、行くよね?」
「は?」
 何?
 今から!?
「ちょっと!?意味分かんないんだけど!?」
「大丈夫。きっと会ったら 泣いて喜ぶから!!」
 …どんな相手だよ。
「それとも、今日は無理?」
 あー、なんか目をウルウルさせてるよ、このコ。
 お願いポーズだよ。
 まぁ、このコの友達ってことは怪しい人ではないわけだし…。
「いいよ。今日は特に予定もないし」
 ため息をつきながら返答。
「やった☆じゃぁ、相手に連絡するね♪」
「はいはい」
 まぁきっと会えばこのコの気が済むだろうし。
 会って嫌な感じだったら適当に理由作ってさっさと帰ればいいよね。
「それと言い忘れたけど、相手男だから」
 にっこり笑ってロッカールームを出る後輩。
 ちょっと待ってよ!
 男!?
 男はイノハラヨシヒコだけで充分よ!(謎)
 今はV6にしか興味ないの!
 他の男はいらないってば!(え

 近所のカラオケに連れ込まれた私。
「ヒマだから歌って待ってよ♪」
 後輩はリモコンを操作しながら言う。
 …なんか、この閉鎖的な空間が好きじゃないんだけど。
も歌って!相手くるまで時間あるからさぁ」
「あー、うん」
「入れてあげたからさ☆あ、始まるよ」
「え?」
 何?
 勝手に私が歌うための曲を入れたの!?
 あ、このイントロ…。
「"COSMIC RESCUE"だよ!歌え! !!!」

 何だかんだでカラオケはじめて30分はたった。
 普通に遊んでるんですけど。
 来ないし、男。
 まぁ、いっか。
 来ないなら来ないでイイや。
 忘れよーっと。
「はーい、次、 だよ~」
「おう!」
「何入れたの?」
「ふっふっふっ」
「その笑い…いのっちだな!?」
「ぴんぽ~ん♪」
 さて、歌うぞぉ!!
 イントロが流れただけで少し幸せな気分vvv
 "おやすみ"だいっ☆
 ハイテンションの感情移入度MAXな私。
 歌いきりました。
 自己満足です。
 後輩が一緒にいることすら忘れかけてたよ。
 て、あれ?
 いない??
 な、何で??
 本気で歌ってたから全然気付かなかったよぉ。
 あ、ドアの前にいるじゃん。
 話してるみたい。
 ドアの外に誰かいるの?
「どうしたの?」
 聞いてみる。
「あーうん。ちょっと待ってね」
 一瞬こっちを振り返って言うと、またドアの外に顔を出す。
 相手の声は聞こえないけど、彼女の声だけは聞こえてくる。
「だってじゃないって」
「何のためにここに来たのよ」
「今更恥ずかしがること?」
「いいから、早く中に入りなよ!」
 強いなぁ。
 多分、例の男が来たんだろうな。
 入りたくないなら入らなくていいよ。
 無理して会われても嫌だし。
「会ってみたいっていったのそっちでしょ?」
 は?
 相手の男、私のこと知ってるの?
 っていうか、多分彼女が私の話でもしたんだろうけど。
 私に会いたいって、一体私のことどんな風に言ってるのよ!?
「ほら、入って!!」
 ドアの外にいた人が、腕を引っ張られて入ってきた。
 帽子にメガネ。
 ちょうど顔が見えない。
 だけど、何となくあの人に似てる。
 私の大好きな人に似てる。
「おまたせ! !!」
 後輩がその人を私の前に立たせた。
 その人は、帽子を取った。
の大好きないのっちだよ♪」
 …ありえない。
 だけど、同じ顔だ。
「えと、あの、井ノ原快彦です。ヨロシク」
 同じ声だ。
 嘘でしょ?
 本物なわけないよね?
「あ、 です」
 握手。
 ヤバイ。
 私、震えてる?
、生きてる?」
「…分かんない」
 いや、死んでるかも。
さん、でいいんだよね?ごめん。驚かせて」
「い、いえ…」
「彼女から さんの話を聞いて会ってみたいと思ったんだ」
 いのっちが、私に会いたかった?
「俺のファンだって聞いたからさ」
「はい」
 ダイスキです。
 いのっちが、ダイスキです。
さんの話、色々聞いてるうちに、なんか自分の友達みたいな感覚になってきてさ。だけど、よく考えたら友達の友達ってだけで、結局は赤の他人なわけでしょ?どうせなら、友達になりたいって思ったんだけど…迷惑かな?」
 首を横に振るのが精一杯の私。
「そっか。良かった」
 …本物だ。
 本物のいのっちスマイルだ。
 この人、本当に井ノ原快彦だ。
 夢?
 これは、幸せな夢なの?
「ゴメンね。変な登場の仕方で。本当はもっと俺らしく登場する予定だったんだけど、部屋の前に来たら俺の歌が聞こえてきたから、恥ずかしくなっちゃってさぁ」
 あ、そっか。
 私が"おやすみ"歌ってる時に来たんだ。
 …て、え!?
 聞かれた!?
 いのっちに歌ってるの聞かれたってこと!?
「わ、忘れてくださいっっ!」
「何言ってんの?嬉しかったよ」
「ええ!?」
 あんなの、聞かないでよー。
 もう、初対面から印象最悪!?
「いや、マジだって。でもよかった。やっぱり会って」
「…え?」
 いのっちの目がやさしい?
「俺、 さんのこと、知ってる」
 何、言ってるの?
「コンサート、よく来てくれるでしょ?」
「はい…」
 私の存在に、気付いていてくれたの?
「良かったら、お友達になりませんか?」
「へ?」
 いのっちと、友達?
「ダメ?」
「い、いえっ!ヨロシクお願いシマス」
「本当!?ありがとう!!」
 本当なのかな?
 今、目の前にいのっちがいる。
 私がいのっちの友達になる?
「よかったね、
 後輩が笑ってる。
 彼女のおかげで出会えたんだ…。
「ありがとう」
 感謝の言葉。
 …て、あれ?
「ねぇ、なんでいのっちと知り合いなの?」
 すっかり舞い上がって分かんなくなってたけど。
 一番の謎だよ。
「え?うーん、彼氏の友達?」
「だな」
 マジですか!?
 それは素敵な彼氏さんだ!!
「そうなんだぁ」
 彼氏さん、ありがとう!!
「逆にさ、なんでいのっちは を知ってるの?客席超人多いでしょ?まさか、みんな覚えてるわけでもないでしょ」
 確かに。
「あぁ、コンサートの時にね、ペンライト落とした人の拾ってあげてて「いい人だな」って思ったんだよ。んで、それでちょっと顔覚えてた。そしたら、結構よく来てんの。まぁ、ステージからはよぉーく見えるからねー」
 見、見られてた!?
「ふーん。そんなもんなの?」
「そんなもんなのさ」
 じゃぁ、当然私が毎回いのっちのうちわ持ってるのも当然見てるわけだよね…。
 恥ずかしっ!!
「てことで、改めてヨロシクね、 サン」
 な、名前呼ばれちゃったよ!?
「こ、こちらこそよろしくお願いします…井ノ原さん?」
「いのっちでいいって。いつもそう呼んでるんでしょ?」
「あ、はい」
「じゃぁ、呼んでみて?」
 え!?
 今!?
 恥ずかしいんですけど!!
「い、いのっち?」
「ありがと♪」
 こ、こんなに間近にいのっちの笑顔が!!!
「さぁーて、じゃぁ、いのっちと がめでたく友達になったということで。張り切って遊びましょう!!!!」
「そうだな!」
「うんっ」

 持つべきものは、やっぱり友達デス。



あとがき
もにょさんへのゾロ目8888人目有り難う小説です。
特に指定がなかったので、お友達になっただけで終わってしまいました。
ごめんなさい~!!また何か踏んでリクしてやってくだせぇ。