お祝いしよう!?



 人って歳をとるもので。
 いつのまにか私も大学一年生。
 まさか、美術部のOGになるなんて。
 いいんだけどね。
 そりゃ、高校卒業すれば自動的にOGよ?
 だけど、なんだか。
 高校生の時がずっと続く気がしてたんだもの。
 いつまでも。
 そんなはずないんだけど。
「あ!松潤来たよ!!」
 ニノの声に全員が構える。
 扉が開く。
 部屋に松潤が一歩踏み入れた。
 その瞬間。
「「「「「「おめでとー!!」」」」」」
 一斉に鳴らすクラッカー。
「うわっ!?何!?」
 ナイスリアクションだよ、松潤v
「何って、アレだよ、松潤のコンクール入選を祝う会だよ」
 大ちゃんが言う。
「前にもやった気が……」
 松潤が眉を寄せる。
「前のは部員編。今回のは卒業生編」
 ニノが松潤に向かって笑う。
「そういうこと」
 相葉ちゃんがうなずく。
「だからこうして俺達がいるんだろ?」
 翔くんが松潤の背中を叩く。
「「ねー」」
 私と健くんが顔を合わせてハモる。
「あぁ!?何先輩と二人でハモってるんですか!?」
 ニノが間にはいる。
「っていうか、何でオマエがいるんだよ?OBじゃねぇだろっ」
 健くんがくってかかる。
「何言ってるんですか!松潤と先輩たちのスケジュールの調整とかをするために、松潤と同期である俺が必要だったんじゃないですか!」
 まぁーた。
 この二人が揃うとすぐ喧嘩になるんだから……。
「まぁまぁ、今日は松潤を祝う会なんだからさぁ」
 大ちゃんが言う。
「さすがおじいちゃん。ちゃんと止めにはいるんだね」
「年の功だねおじいちゃん」
「おじいちゃん言うな!」
 翔くんと相葉ちゃんが大ちゃんを茶化す。
「ね、松潤!経ってないで座りなよ」
 いちいち喧嘩に仲裁なんてやってられないから、無視して松潤に声をかける。
「あぁ、うん」
 私と松潤が席に着くと、ニノ&健くんも、翔くん&相葉ちゃん&大ちゃんも取りあえず喧嘩をやめて席に着いた。
「じゃ、じゃぁ、松本潤くんのコンクール入選を祝う会を始めたいと思います」
 大ちゃんが宣誓。
「ではまず、卒業生を代表して俺様からお祝いの言葉を」
 健くんが立ち上がってにっこり笑う。
「おめでとう!以上!」
 言うだけ言ったら座った。
 ……ナニソレ。
「三宅先輩、短くないっすか?」
 翔くんが言う。
「いいんだって」
 悪びれもしない健くん。
「やっぱ三宅先輩に頼むんじゃなかった」
 ニノが再び悪態を……。
「はぁ?お前ダメだね。何で俺の素晴らしいお祝いの言葉が理解できないわけ?」
 思いっきりニノをバカにしてるね、健くんたら。
「はぁ?「おめでとう!」の一言しかないのに何を理解するって言うんですか?」
「長々とスピーチする事なんて誰にでも出来るんだよ!それよりも短い言葉で的確に表現すんのが大切なんだろうが!」
「短すぎなんですよ!」
「学校の朝礼の校長の話みたいに誰かが貧血起こすくらい長々とやった方がありがたいのか?」
「なんでそう極論になるんですか!」
 呆れる位のばかげた口論。
 この二人、何時もこんな調子で。
 飽きないのかな?
「そんなことより乾杯しよ、乾杯!」
 相葉ちゃんがグラスを持ち上げる。
「「「「「カンパーイ」」」」」
 健くんとニノ以外で乾杯してグラスを傾ける。
「あ!ずるい!!」
 ニノが慌ててグラスを手にする。
「なんだよー。ひでぇじゃねーかよ」
 健くんがふてくされてる。
 無視。
「でもさ、本当に良かったね、松潤」
「ありがとうございます、先輩」
 松潤が照れくさそうに笑った。
「いや、入部した時から荒削りだけど才能あるなって思ってたんだよ」
 翔くんが言う。
「そうそう。翔くん時々言ってたもんね。「アイツには才能がある」って」
 相葉ちゃんも言う。
「どうにかして才能潰さないように、伸ばせるようにしないとって、俺に相談してきたんだもんな」
 大ちゃんが笑う。
「いや、でも智っさんに相談して良かったと思ってますよ、マジで。俺みたいに才能のないヤツが何かしたら松潤の才能潰しちまうだけなの目に見えてますから」
 翔くんが笑う。
「大野画伯様々だね」
 相葉ちゃんが笑う。
「いやぁ、それほどでもあるんですけど」
 いや、大ちゃん。
 そこは普通「そんなことないですよ」とか言うトコだと思いますけど。
「何?みんな松潤のことそんなに大切にしてたの?」
 ニノがきょろきょろしながら言った。
「そりゃ、松潤は我らが美術部の宝ですから」
 にっこり笑って返答してやる。
「そ、そんなぁ。俺は?俺は??」
「ただのうるさい幽霊部員」
 健くんがにっこり。
 もう、その通りです。(笑)
「えー。そんなことないですよね?」
 ニノの問いに答える者はいない。
先輩?」
 視線を向けてくるニノ。
 決して会わせようとしない。
 だって、ねぇ?
「そんなぁ」
 ニノがしょんぼり。
 ふぅ、静かになった。
「今日は本当にありがとうございます」
 松潤がペコリと頭を下げた。
「いやいや、めでたいことなんだし」
 相葉ちゃんが言う。
「そうだよ。だから、今日は松潤1円も出さなくていいからね」
「そんな!悪いですよ!!」
 私の言葉に松潤が返した。
「もう決定してることなんだって」
 大ちゃんが言う。
「そういうこと」
 翔くんが微笑む。
「じゃ、じゃぁお言葉に甘えて」
「そうしたまえ」
 松潤の言葉に健くんが胸を張って答えた。
 ……何故?
「そういえば、みなさんすごく久しぶりですけど、大学はどうですか?」
 松潤が話題を振る。
「そーだよ!、変な虫ついてないだろうな?」
 健くんが言う。
「変な虫って……」
 相変わらずの言動に呆れてしまうというか、なんというか。
「どうなんですか!?先輩!!」
 ニノまで迫ってくる。
「どうって言われても、ねぇ?」
 翔くんと視線が合う。
「二人ともいいかげんニブイよね」
 相葉ちゃんが言った。
「は?相葉ちゃん?ソレ、どういう意味!?」
 ニノがくってかかる。
「確かにそうですね」
 松潤も言う。
「何!?、俺以外の男とできてんの!?」
 ……健くん、その基準がわからないんだけど。
ちゃんがどこの大学行ったかで分かるじゃん、ねぇ?」
 相葉ちゃんが私を見た。
「あは、あははははは」
 もう笑うしかないじゃん。
 自分から言えないわよ。
 好きな男追いかけて大学に行ったなんて。
「翔くん!?」
 ニノが愕然とした表情で固まった。
「ウソだろ??櫻井と?」
 健くんもニノと同じポーズ。
 ホント仲が良いねキミたち。
「高校の時もお互いに意識してんのバレバレだったじゃんね?」
 相葉ちゃんがニヤリと笑う。
「え?ホント?」
 恥ずかしくて顔が熱くなる。
「すっげーわかりやすかったですよ」
 松潤が笑う。
「ま、ハッピーエンドでよかったなって感じだよ」
 大ちゃんが言う。
「いや、ソレ、いまいちわかんない」
 ツッコミをいれてみる。
「ってことで三宅先輩も二宮も、もうに手を出さないで下さいね」
 翔くんがニヤリと笑った。
 なんかその言葉嬉しいぞ♪
「「そんな馬鹿なーっっっ!!!!」」
 ニノと健くんの声が綺麗にハモったのでした。



あとがき
ちょっと時間かかりましたが、キリ番ゲッツさんくす小説です。
昔書いたヤツの続きって事で、こんなになりました。
まさか、「櫻井さんとくっつけて下さい」とくるとは思いませんでした。(笑)
こんなになっちゃいましたが、いかがなもんでしょう?