君に、告白



「好き」
 勇気を出して告白したら、冗談だと思われた。


「なんなのよ、アイツ」
、落ち着きなって」
 告白失敗→酒に溺れる。
 ありがちな方程式でしょ?
「よりにもよって、「ちゃんには好きな人がいるでしょ?」って。それはあんただって言ってるのに!」
 思わず叫ぶ。
 他にどうしろっていうのよ。
 この気持ちを、どう処理したらいいのよ。
 隣にいる博は、よく考えたら関係かないんだけど、共通の友人ってことで巻き添え。
「もぅ、。井ノ原が鈍感なことくらいわかってるでしょ?」
「ぅ…。まぁ」
 確かにアイツは鈍感。
 いっつもそう。
 全然気付いてくれない。
 そんな男に惚れた私が悪いんだろうけど。
 なんか、すっごい情けない気分。
「ねぇ、博」
「ん?何?」
「あたしじゃ、ダメなのかなぁ」
 なんだか、すごく悲しくなった。
?」
「年上の私じゃ、ダメなのかな?」
 あれ?世界がにじんてきた。
 泣いてんの?
 情けないなぁ、私。
「そんなことないよ。井ノ原、のこと好きだもん」
「…は?」
 何それ。
「どういう慰め方なのよ、それ」
「慰め?むしろ慰め役の放棄だよ」
 博が、睨んでる?
「ったく二人してオレに愚痴りやがって。両思いなんだからさっさとくっついちまえよ」
「え…?」
 どういうこと?
 両思いって?
「快彦が、私を、好き?」
「そうだよ」
「だって、私の告白、冗談だって…」
 ため息がきこえた。
もだろ?」
「私?」
 私もって、何が?
「井ノ原が何回告っても、一度も信じなかった」
 …?
 告白?
 快彦が?
「もしかして、いつも、私に言ってたの、本気だったって?」
「そうだよ」
 嘘。
 嘘だよ。
「だって、あり得ないよ。そんな、話の流れで、冗談言ったようにしか、聞こえない」
 快彦の告白?
 告白?
 スゴイ、軽かったよ?
 快彦の、コトバ。
『好き』
『大好き』
『愛してる』
『結婚しよう』
 あれ、全部本気なの?
「オレ、もう疲れたからさ。勝手に二人でやって」
「ちょっと、博」
 博が帰ろうとする。
「井ノ原に電話しとくよ」
「はい?」
 な、なんで?
 ちょっと、何を言う気なの?
ちゃんが、井ノ原に大切な話があるって伝えとく」
「博っ!」
「シリアスなムードだったら、冗談だと思わないだろ。しっかりやれよ」
 それだけ言って、博はいってしまった。

ちゃん、どうしたんだよ」
 まっすぐ快彦が私を見る。
 冗談なんて言える雰囲気じゃない。
 いまだ。
「快彦が好き」
 沈黙。
「なんだよ、冗談かよ」
 …ダメだ、コイツ。
「バカ!!!!!」
 思い切りビンタしてやった。
 何で、こんなのがすきなんだろ?
「え?ちゃん?」
 戸惑う快彦に不意打ちのキス。
「大嫌い!」
 舌を出して背中を向ける。
 振り返ってなんかやらない。
「え?ちゃん?どういうこと?本気?マジ?」
 だって、追いかけてくるもの。
「待ってよ。俺、愛してるよ。ちゃんのこと誰より好きなんだってば~!」
 なんだか、犬みたい。
 快彦が、好き。



あとがき
強制終了♪あはははは。気にしちゃいけませんな。
以上、イノハラさんでした。